父親に勝利した喜びと自覚
「父親の行動を手本に成長した」と言っても過言でないくらい、物心ついた頃からずっと私は父親の背中を見ながら育ちました。 成長過程で、腕相撲とキャッチボールをして父親に勝ったときの喜びと自覚は今でも忘れられない思い出として残っています。
表参道の小顔矯正が気になっている私が小学校を卒業するまで若い頃から腕力に自信があった父親は、腕相撲に負けたことは1度もありませんでした。 腕相撲で初めて勝った中学2年生のとき、父親が言った「悔しいが、負けた」ということばは思い出に残っています。
父親とよくキャッチボールをしていましたが、小学校入学前の私は、父親が投げた速い球をまともに受けることができませんでした。 しかし、成長とともに私が投げた球の方が速くなっていき、中学校を卒業する頃、父親は私の投げた球が取りづらくなっていました。 キャッチボールを終え自宅に帰る途中、「もうお前の投げる球は取れないかも」とポツリ漏らしていたのが印象深かったです。 「子供はこんな風に徐々に父親を追い越していくのだな」と痛感しました。
父親と挑んだ何かの勝負に自分が勝利したとき、少年から大人への階段を1段ずつ上がっていくことを体感したエピソードでした。